にわか読書好きによる本紹介

にわか読書好きによる本紹介です✧◝(⁰▿⁰)◜✧

にわか読書好きがすすめる、一度は読むべき小説20選①

とても偉そうなタイトルですが、私自身めちゃくちゃ本を読むわけではありません(でも、趣味は読書です。読書大好きです)。

そんな(にわか読書家である)私だからこそ、読書を趣味にするなら必ず読むべきメジャーな小説をご紹介出来ると思い、このブログを投稿しています!

ご紹介する本は随時更新していく予定なので、少しでも興味があればぜひご覧いただけると嬉しいです☺️!

なお、本との出会いは偶然性が大切だと思っているため、作者別やジャンル別などではなく、ランダムに紹介していますので、まだ読んだことのない作者や本との出会いを楽しんで下さい!



(2021-9-20・2冊更新)


『殺戮にいたる病』我孫子武丸

東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるシリアルキラーが出現した。くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇、平凡な中流家庭の孕む病理を鮮烈無比に抉る問題作!衝撃のミステリが新装版として再降臨!

(「BOOK」データベースより)

いわゆる、叙述ミステリー色の強い作品。グロテスクな表現を含むため、読む人を選ぶ作品だと思いますが、メッセージ性の強いストーリーと、おそらくほとんどの方が騙されるであろう叙述トリックが、一気読みさせること間違いなしです。ちなみに僕は完全に騙されました。




アイネクライネナハトムジーク伊坂幸太郎

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。

(「BOOK」データベースより)

それぞれ、『出会い』をテーマにした6つの短編集。それぞれのお話に少しずつ不思議で奇妙な接点があり、短編集ながら一気読みしてしまう作品です!伊坂幸太郎さんの小説にしては珍しく、恋愛が絡んだお話になっているので、普段から伊坂幸太郎さんの作品を読む方ほど、新鮮な気持ちで読めると思います!



『64』横山秀夫

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと匿名問題で揉める中、“昭和64年”に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。

(「BOOK」データベースより)

事件の裏にある、ノンキャリアの指定席である刑事部長ポストをめぐるキャリア組との戦いが見物。視察を成功させたいキャリア組の警務部と本庁、これを阻止したいノンキャリア組刑事部それぞれの思惑の中で、三上の揺れ動く心情を中心した人間ドラマが展開される様が非常にスリル満点でハラハラすること間違いなしです!


(2021-8-30・2冊更新)

九州で展開するコンビニ「テンダネス」の門司港こがね村店を舞台とした6編の連作短編集。

あなたの心、温めます。九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」。その名物店「門司港こがね村店」で働くパート店員の日々の楽しみは、勤勉なのに老若男女を意図せず籠絡してしまう魔性のフェロモン店長・志波三彦を観察すること。なぜなら今日もまた、彼の元には超個性的な常連客(兄含む)たちと、悩みを抱えた人がやってくるのだから……。コンビニを舞台に繰り広げられる心温まるお仕事小説。

(「BOOK」データベースより)

フェロモンただ漏れ「フェロ店長」こと志波三彦をはじめ、この店に関わるキャラの立った人々の目線でテンポ良く描かれたハートフルかつユーモア溢れるお仕事小説です。読了後は多くの方が続編を望む理由がわかりました!それくらい面白い小説です(。•̀ᴗ-)✧


米澤穂信が描く、男子高校生による「青春時代のきらめきとその陰り」が光る作品


堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。
放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

(「BOOK」データベースより)

最初は、男子図書委員の2人による、ほのぼのとした探偵ごっこのお話かと思っていたけど、後半に行くに連れてシビアで物哀しいお話でした。解説で「青春時代のきらめきとその陰り」と言い表されていたとおり、ふたりの男子高校生だからこその空気感が心地よい一冊です!



(2021-8-29・2冊更新)


本好きという共通点があるダイアナと彩子の成長と友情を描くダブルヒロインの物語


私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。

(「BOOK」データベースより)

勧められて読んだ本。女性向けかな?と最初は思いましたが、まったくそうではなく、誰が読んでも最高の読了感を貰える素敵な本。特に本が好きな方に読んでいただきたい一冊です!



これぞ森見節!森見登美彦が描く「偽京都」と「愛すべきキャラクター」が全開のぽんぽこワールド。


社会人2年目の小和田君は仕事が終われば独身寮での夜更かしを楽しみとする地味な生活。ある日、狸のお面をかぶった「ぽんぽこ仮面」との出会いから、めくるめく冒険の一日が幕を開ける。第2回京都本大賞受賞作!

(「BOOK」データベースより)

本当に、森見登美彦さんでないと描けないのではないかと思うくらい独特な世界観。日常からいきなり急展開した日常、そこから物語の核として進んでいく。しかも、これが土曜日の一日の中で起きたこととしての物語であると思うと、濃厚な一日すぎだろ(笑)と。読了後は「怠け者でいたい」と思うこと間違いなしです。



(2021-8-25・2冊更新)



水墨画という「線」の芸術が、深い悲しみの中に生きる「僕」を救う。

線は、僕を描く

小説の向こうに絵が見える!

美しさに涙あふれる読書体験両親を交通事故で失い、喪失感の中にあった大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られ、その場で内弟子にされてしまう霜介。それに反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負すると宣言する。水墨画とは、筆先から生みだされる「線」の芸術。描くのは「命」。はじめての水墨画に戸惑いながらも魅了されていく霜介は、線を描くことで次第に恢復していく。

(「BOOK」データベースより)


水墨画の知識がなくても楽しめました!

恩田陸直木賞蜜蜂と遠雷」が、ピアノの演奏を見事に言語化していたように、本作品は水墨画という芸術を見事に言語化している一冊です。





どんな一流でも悩みを抱えて生きている。

跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り。刃物はおろか机の角まで怖い尖端恐怖症のやくざ。ダンディーで権力街道まっしぐら、の義父のカツラを剥がしたくてたまらない医者。伊良部総合病院地下の神経科には、今日もおかしな患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者を癒す名医なのか!? 

内容(「BOOK」データベースより)



5話の短編。それぞれの主人公は真面目な故にスランプに陥り、伊良部の元を訪れるが、余りに非常識な性格の伊良部に振り回されている内に症状が治ってしまうという物語。 読んでいる内に、本を読んでいるこちらまで、なんだか気持ちが軽くなる不思議な感覚になる一冊です。



(2021-8-23・2冊更新)



「今の自分を変えたい」と思ったらすぐに読むべき究極の自己啓発小説。

(以下、あらすじ(「BOOK」データベースより))

ダメダメな僕のもとに突然現れたゾウの神様“ガネーシャ”。 なぜか関西弁で話し、甘いものが大好きな大食漢。そのくせ、ニュートン孔子、ナポレオン、最近ではビル・ゲイツくん(、、)まで、歴史上の偉人は自分が育ててきたという……。しかも、その教えは「靴をみがく」とか「募金する」とか地味なものばかり。こんなので僕の夢は本当にかなうの!? シリーズ400万部超えの第1弾、再単行本化!



自己啓発本だが、インドの神様「ガネーシャ」を先生役に置くことで素直に受け入れられる、非常によく考えられた素敵な小説。学業や仕事投入量をで上手くいかなと思うことがある人にはぜひ読んでほしい一冊です。



「あなたは父になる前の父親を知っていますか?あなたが生まれる前の母親に会いたいですか?」

(以下、あらすじ(「BOOK」データベースより))

死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして――自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか――? 「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。

父と息子の距離というのはあまりにも近すぎる、だから永遠にわかりあえない壁のようなものがあるような気がします。もし自分に子供ができ、その子のことで悩むことがあったら、もう一度この本を開いてみようと思いました。

(5/7・2冊更新)



自衛隊のイメージが変わる、自衛隊の広報室という珍しい内容が新鮮な1冊

(以下、あらすじ(「BOOK」データベースより))


不慮の事故で夢を断たれた元・戦闘機パイロット・空井大祐。異動した先、航空幕僚監部広報室で待ち受けていたのは、ミーハー室長の鷺坂、ベテラン広報官の比嘉をはじめ、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった。そして美人TVディレクターと出会い…。ダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー2012」小説部門第1位のドラマティック長篇。



はじめはドラマから、その後原作を読みました。まず、自衛隊に広報を請け負う部署があることさえ知らず、それも含めて自衛隊のイメージが変わりました。

そして、主人公である空井大祐の心情は、読み進める度に考えさせられるものがありました。とりわけ、「はじめから、あるいは途中で夢を諦める」ではなく、「夢を叶えてから、その夢を諦める(手放す)」という、ありそうでなかなかないジャンルが、新鮮でかつ感情移入できた要因の一つかなと思いました。なにか夢を追う方や、なにかを極めている方にオススメできる一冊です!





宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。中篇3本からなる本書のテーマは、「杉村vs.〝ちょっと困った〟女たち」

(以下、あらすじ(Amazon説明から引用))

宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。
中篇3本からなる本書のテーマは、「杉村vs.〝ちょっと困った〟女たち」。
自殺未遂をし消息を絶った主婦、訳ありの家庭の訳ありの新婦、自己中なシングルマザーを相手に、杉村が奮闘します。

【 収録作品】
絶対零度」……杉村探偵事務所の10人目の依頼人は、50代半ばの品のいいご婦人だった。一昨年結婚した27歳の娘・優美が、自殺未遂をして入院ししてしまい、1ヵ月以上も面会ができまいままで、メールも繋がらないのだという。杉村は、陰惨な事件が起きていたことを突き止めるが……。

「華燭」……杉村は近所に住む小崎さんから、姪の結婚式に出席してほしいと頼まれる。小崎さんは妹(姪の母親)と絶縁していて欠席するため、中学2年生の娘・加奈に付き添ってほしいというわけだ。会場で杉村は、思わぬ事態に遭遇する……。

「昨日がなければ明日もない」……事務所兼自宅の大家である竹中家の関係で、29歳の朽田美姫からの相談を受けることになった。「子供の命がかかっている」問題だという。美姫は16歳で最初の子(女の子)を産み、別の男性との間に6歳の男の子がいて、しかも今は、別の〝彼〟と一緒に暮らしているという奔放な女性であった……。



宮部みゆきさんの作品の中でも特に人気のある、「杉村三郎シリーズ」の第5弾になります。それぞれの中篇での事件が現実世界でニュースになるならば、おそらく、どれもごくありふれたニュースになるような内容です。しかし、それぞれの事件においてその当事者に自分がなるか、ならないかは本当に紙一重、それゆえに身近な恐怖を感じました。宮部みゆきさんが描く「人間のリアリティ」が、この作品をさらに魅力的なものにしていると感じました。



(4/16・2冊更新)



本屋大賞2度、直木賞山本周五郎賞など数々の名誉ある賞を受賞した恩田陸さんが送る魅惑的な学園ミステリー

『麦の海に沈む果実』

(あらすじ・BOOKデータブック引用)

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。

若者特有の不安定や、年の頃らしからぬ思考が入り混じった作品であり、たとえるならば、まるでハリーポッターホグワーツに迷い混んだような、神秘的で魅惑的な物語となっています!





映画化・舞台化もされた、最後まで気が抜けない傑作ミステリー

『マスカレード・ホテル』

ミステリーといえば東野圭吾さん、そして東野圭吾さんといえばこの作品、といえるほど有名な作品であり、後に映画化や舞台かもされるほど注目を浴びました。


(以下、あらすじ)

東京都内で次々と予告殺人事件が起きた。事件現場に残された不可解な暗号から、3つの事件は連続殺人事件として捜査され、そこから第4の殺人は高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」で起こると推測する。

数名の捜査員が、第4の事件を未然に防ぐ為フロントスタッフやベルボーイに扮してホテルに配置され、不慣れなホテルマンとしてのホテル業務に悪戦苦闘しつつ、不審な宿泊客を監視する事を強いられる。捜査一課の刑事・新田浩介は、英語ができる帰国子女であることから、同ホテルのフロントスタッフに扮することになり、新田の補佐・教育係には、優秀なフロントクラークの山岸尚美が任命された。

立場も職業倫理も異なることから、潜入捜査が始まった段階では衝突の多い2人だったが、共にホテルマンとして、時には捜査員としての目線を互いに共有しながら、日常起こるホテル内での悲喜交々の出来事に対峙していくうち、二人の間には信頼と共闘意識が生まれる。そして、捜査本部がこれまでにない厳戒体制を敷いた、ある特別な1日が始まった。





(4/12初投稿)



誰も気にしないような小さなモラル違反は、やがて大きな悲劇となって返ってきます。

『乱反射』

貫井徳郎さんが世に送り出した、究極の「考えさせられる一冊」だと個人的に思います。

誰も気付かない・気にしない程度の小さなモラル違反は誰しも経験があると思います。しかし、もしかするとそれらは、気づかないうちに誰かを傷付けたり、時には「死」に追いやったりしているかもしれません。そんなことを気付かせてくれる渾身の一冊です!

本作でも、たとえば街路樹伐採の反対運動を起こす主婦や職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者や飼犬の糞を放置する定年退職者など、ごく普通の人々のそれぞれが、小さなモラル違反を犯します。しかし、そのことにより大きな悲劇は起こってしまい…。





伝説のミステリー小説<館シリーズ>はここから始まった。

十角館の殺人

数あるミステリー小説の先駆けとなった本作は、後述するように今でも多くのミステリー作家がお手本にするほど、その知名度と完成度の高い作品のひとつです。

「十角形」の奇妙な館が建つ孤島・角島は、この館を建てた建築家・中村青司は既に炎上した青屋敷で焼死しているといういわくつきの孤島。そこへ大学ミステリー研究会の7人が訪れるところから悲劇は始まる。素人探偵である島田潔の推理と、「とある一行」で全てが覆るどんでん返しが、今でもこの作品を含む「館シリーズ」のファンの心を掴んで離しません!

なお、有名な直木賞作家である辻村深月さんも小学生の頃に本作と出会ったことにより「ミステリー観が刷新された」とすら述べられているほど、数あるミステリー小説の中でも特に有名であり、いまでも多くの作家や読者に多大な影響を及ぼしていることからも、この作品の良質さがうかがえます!





直木賞本屋大賞などを受賞された現代を代表する作家、辻村深月さんの「デビュー作」

『冷たい校舎の時は止まる』

2004年に、「本当にこれがデビュー作か?」と世間を驚かせたことでも有名な本作。今や直木賞本屋大賞など名誉ある賞を数多く受賞され、現代を代表する作家の一人である、辻村深月さんの作品です!

本作は、雪が吹雪く冬の寒い日、無人の校舎に8人の生徒が閉じ込められるところから始まります。実はこの学校では、秋の学園祭の時に1人の生徒が自殺したのですが、何故か誰もその名前を思い出せません。その絡みで、彼らは閉じ込めている犯人を推測しようとしますが、その学園祭で自殺者が飛び降りた時刻になると1人ずつ消されてしまいます。残されていくメンバーが減っていくと共に犯人が絞られていき、最後に謎が解き明かされていく…。というものです。

「自殺」を一個のテーマとして扱っており、思いながらも考えさせられる内容であると同時に、私が読み進める際、非常にドキドキしたのを覚えています!





記念すべき、第一回メフィスト賞受賞作品。工学博士・名古屋大学助教授としても知られる森博嗣氏のS&Mシリーズ第一作目。

『全てがFになる』

N大教授・犀川創平と学生・西之園萌絵は研究室のゼミ旅行で、天才工学博士の真賀田四季に会うために、その孤島の唯一の建物である研究所を訪れる。しかし、そこで犀川と萌絵の前に現れたのは、純白のウエディングドレスを身にまとい、両手両足を切断された彼女の姿だった。そして、部屋にあるコンピューターのカレンダーには一行のメッセージが残されていた。『すべてがFになる』。

良質なミステリーとしてはもちろん、工学博士の筆者ならではの視点が盛り込まれているため、とても1990年代に執筆されたとは思えない、近未来的な描写、表現にも注目です!





前半は青春群像劇、衝撃の真実を知った後半はミステリー、ラストは声を出してしまうほどのどんでん返し!

アヒルと鴨のコインロッカー

仙台の大学に進学する椎名は同じアパートの河崎と名乗る男性から、本屋を襲って広辞苑を奪おうという話を持ちかけられる。真意が分からないまま流れで共犯になったものの、後日、なぜか椎名の部屋から本が消える。 果たしてその真意はなんなのか、そして河崎は何者なのか。最後には声を出してしまうほどの衝撃が待っていた。

今や日本を代表する作家の一人、伊坂幸太郎さんが、若き頃からとんでもない才能をお持ちであることを改めて感じさせられる作品です。冒頭でも述べた通り、前半は青春群像劇、衝撃の真実を知った後半はミステリー、ラストは衝撃のどんでん返しと、一冊で様々な楽しみ方が出来る作品です!




ここまで読んでいただきありがとうございました!

なお、同じ内容のブログのパート②もございますので、こちらもご覧いただけると嬉しいです!

rukadokusho.hatenadiary.jp


少しでも良い本との巡り合わせに貢献できていたら幸いです(*^^*)!