にわか読書好きによる本紹介

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本屋大賞の魅力と個人的おすすめ5冊

本に関する賞には様々なものがありますが、その中でも特に知名度の高いものといえば、芥川賞直木賞、そして本屋大賞でしょう。

このうち、芥川賞直木賞については、選考委員として著名な小説家や作家が候補作や大賞を決めるため、選ばれる作品は非常に優秀であることに間違いありませんが、では一般の読書好きにウケるかいえば必ずしもそうではありません。本の専門家がその専門領域で何かを決めたり選んだりしたところで、よほどの読書家でない限り、私達一般人がそれを吟味するのは難しい面もあるからです。もちろん、前述したとおり、選ばれる作品は非常に優秀であることは間違いないことを強調しておきます。

その点、本屋大賞というのは、全国の「書店員」によって選ばれるものです。この書店員が、「面白かった」「みんなに読んでもらいたい」「うちの書店でも売りたい」と思った作品が、本屋大賞の候補作、ひいては大賞に選ばれます。新旧様々な本に囲まれた書店で働く人々によって選ばれるということは、「客観的」にも面白い作品が選ばれやすいということであり、したがって私達一般人でも面白いと思えるような作品が選ばれやすくなるといえます。

つまり、本屋大賞は、「より一般的な読者の目線」に近い作品が選ばれるといえ、読みたい本選びの参考になったり、読んだことのない作者を発掘したりする良い機会であることに、その魅力があると思います。


ここで、本屋大賞の選考方法を軽くみておきましょう。

本屋大賞では「本屋大賞部門」だけでなく、「翻訳小説部門」、「発掘部門」というカテゴリーからも大賞が選ばれます。具体的な選考方法はこちら。


本屋大賞
(1) 一次投票で一人3作品を選んで投票
(2) 一次投票の集計結果、上位10作品をノミネート本として発表
(3) 二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、
  ベスト3に順位をつけて投票。
(4) 二次投票の集計結果により大賞作品を決定
投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1.5点

【翻訳小説部門】
一人3作品まで投票可。
本屋大賞」発表時に、「翻訳部門」の上位3作品を発表

【発掘部門】
一次投票時に既刊本のお勧め本を一点投票
本屋大賞」発表時に、「発掘部門」に投票された作品をリスト化して発表


本屋大賞は知っていたけど、翻訳小説部門や発掘部門は知らなかったという方は、これを機にそれぞれのカテゴリーの、年度別の作品をチェックしてみてはいかがでしょうか!



ここからは、本屋大賞作品から、個人的にオススメしたい5冊をご紹介いたします。


2012年本屋大賞/『舟を編む三浦しをん

マイペースで「言葉」に対して並々ならぬ熱意を持った馬締光也が、これまた個性的な仲間と共に、「大渡海」という一冊の辞書を編纂していくお話。言葉の集め方や選び方はもちろん、辞書に使う紙選びまでこだわる姿は、プロフェッショナルを感じます。読むときっと辞書や言葉が好きになる一冊です!



2007年本屋大賞/『夜のピクニック恩田陸

青春小説の定番にして最高峰の一冊。一夜を通して80㎞の道のりをただ歩く「歩行祭」という高校の伝統を描いた学園青春ミステリ。時間がゆったりと流れる秋の夜長にぴったりな一冊です!


2017年本屋大賞/『蜜蜂と遠雷恩田陸

本屋大賞と同時に、直木賞も受賞した作品。音楽を文字で表現するという離れ業を体感することができ、まるで「音楽を読んでいる」ような感覚に陥ります。読書の秋を感じつつ、同時に音楽の秋、芸術の秋も感じることのできる贅沢な一冊です!



2018年本屋大賞/『かがみの孤城辻村深月


とにかく物語が超壮大でかつ深い。辻村深月さんが得意とする「若者の感情や心情が揺れ動くさまが丁寧かつ細やかに描写された」素敵な一冊。悩みは本当に人それぞれであり、相手の感情を完全に理解することはできない。だからこそ相手を想うことで、向き合うことができる。生きづらさを感じているすべての人が読むべき一冊です! 



2020年本屋大賞/『流浪の月』凪良ゆう


運命というのは残酷であり、しかし儚さや美しさも兼ね備えています。再開すべきでなかった二人が再開したとき、私が胸が震えました。この物語の最後には、本編を通して伝えたかった「何か」がきっと届くはずです。



以上が、本屋大賞の魅力及び、個人的におすすめの5冊の紹介となります。少しでも参考にしていただけたら幸いです!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!